このブログでは何度も書いていることだが、仕入れ担当者はキャッシュフローを再確認する必要がある。企業は、黒字であり続けても、現金がなくなり調達できなければ倒産する。そんな事例は山ほどある。店長も仕入れに参加しているなら、当然店舗のキャッシュフローを再点検すべきだ。そしてその意識を持って仕事に携わってほしい。
まず、当月のキャッシュインだが、テナント入店の場合はいろんな入金方法があるが、ここは簡易的にわかりやすく当月の売上が当月キャッシュインされると設定する。
次にキャッシュアウト。ここも支払いにいろんな時差はあるが、簡易的に当月のキャッシュアウトと設定する。まず賃料等。当然出店条件をわかっているとは思うので、賃料、共益費、販促費、事務手数料(クレジットが多くなると想像以上に大きい)、駐車場負担金は算出できる。次に人件費。店舗勤務者の給与を総支給で合算する。社会保険料は会社が支払い給与の約15%は負担しないといけないので、その分も人件費に上乗せする。さらに、電気代、電話代、店で発生するショッパーズなどの消耗品費、出張すれば交通費も発生する。
具体的に想定数字を考えてみる。
まず、キャッシュインでは売上を5,000千と想定。
キャッシュアウトで賃料、共益費、駐車場負担金、販促費で900千(イオンモールで30坪弱の店想定)。人件費は1,200千+200=1,400千(社保会社負担込み)。支払手数料100千、電気代、電話代、消耗品で100千 概算で2,500千。
つまりキャッシュはこの段階でキャッシュイン5,000千-キャッシュアウト2,500千=2,500千となっている。
ここで考えなければならないのが、商品の支払い分になる。キャッシュイン5,000千―キャッシュアウト2,500千=2,500千で商品の支払いをしないと足らなくなる。2,000千の仕入ならキャッシュは残るが、3,000千の仕入ならキャッシュは足らない。あくまでこの仕入数字は原価だということを再度理解する必要がある。
PL(損益計算書)で計算すると売上総利益率が仮に50%なら総利益が2,500千になり、経費分2,500千を引くと0になる。つまり儲けも損もない。つまり、概算ではあるが経費が大きく変動されなければ、損益分岐点売上は5,000千ということになる。ただここで仕入れが上記したように3,000千あればキャッシュは500千足らない。損益は赤字ではないが、支払い代金が払えない状況ということになる。例えば売上が5,200千で経費が変わらないとすれば200千の黒字になるが、仕入がこのままでキャッシュが足らず、さらに資金の手当てができなければ黒字倒産になる。(当然、数字上の事で交渉余地はある)
つまり、PL(損益計算書)上では黒字でも、仕入れ過多で支払いができなくなっていれば会社は倒産する。言い続けているが、仕入れ過多は在庫過多になり、支払いができなくなる。昨今の「ライトオン」「マックハウス」「ヴィレッジヴァンガード」はすべてこの状況から数字が悪化していった。
企業が大きくなると、細かく管理ができなくなるが、小売業をしているのなら、各店舗のキャッシュフローはチェックする必要がある。特に、現場で店長が仕入れに参画しているなら、店長もバイヤーとして最低限キャッシュフローはチェックするべきだと思う。
■今日のBGM









