見たい映画があり近隣では浦和美園のイオンシネマしか上映してなかったので行って来た。車で30分かかるので映画のタイミングでしか行く物件ではないのだが、またまた表題の物件について書くことを、ご容赦願いたい。

本当に潜在能力を感じるモールで、前回記したように交通の便もよく、行くたびに都市化が進んでいるように感じる。微妙な問題だが旧浦和市民をうまく取り込めれば、レイクタウンやコクーン、大宮駅前とは一線を画すことができるのではないかと思う。

今春、大改装を実施したようだが、収益が合わなかったのか、投資金額が抑えられていたのか、中途半端な改装になっている。物件のポテンシャルを誰も認識してないのかなと思う。この物件は都市型のRSCとして意識すべきだと思う。

まず、モールのグランドフロアのテナントの棚卸ができてない。契約期間の問題もあり移設はできにくかったのかもしれないが、誰かが腹をくくればできるはずだ。2階以上で展開すべきショップがそのままになっている。逆にその移設ができてないから上層階にまだ空床があり、上層階の魅力が上がってこない。ここでは具体的に記さないが、都市型のららぽーとなら間違いなく1階にはないテナントが多数あり、そのテナントがそのままになっている。

さらにユニクロ、GUを外部棟にするなら、ユニクロではなく外部棟のグレード感を上げてみることもできたはずだ(セレクトショップなどの誘致)。極論でいうと、モール棟での出店がユニクロと合意できないなら、イオンGMSの2階を渡せばよかったのではないか。(駐車棟とつながっているので出店メリットは大きい。)

イオン(GMS)の2階、3階だが、果たして合格点なのだろうか?前回改装した時(?)、感じたのだが、坪売りや効率がイオン内基準で想定されており、専門店や他の競合との基準とかなりかけ離れている気がした。つまりイオンではクリアされていても一般の土俵では全く戦えないのではないかということだ。「トップバリュコレクション」として改装されていたが、平場感をなくし立体感を見せただけで、商品のセグメントは変わっていない。以前より取引先との協業スペース(量販店販売員付きブランド)を大きめにとって自主MDの売場を小さくして効率を上げようとしているが、おそらく大きな変化はないように思う。イオンの平場から、次の「ユニクロ」「GU」「無印良品」を作るべきステップとして改装するべきだと考えるのだが、そういう話し合いの結果がこの改装なのだろうかと思う。この売場ならやはりGMSの非食品(特に衣料服飾品)はいらない。

店舗数が多くなると、個店、個のSCの位置づけが見えにくくなる。特にイオンのように上場企業になればコンプライアンスの問題もあり、責任者は同じ部署(SC)に長く駐在できない。そのSCを一番わかっているのはSCの責任者であり、本部のスタッフではない。 SCに思い入れをどれだけ持てるかで、物件の価値は変化する。SCの数も多く、責任者も在籍時の数字しか考えないと 、思い切った店舗戦略をとれないのかなと思う。

どこでも一緒のイオンモールと「ららぽーと」の差はそこにあるのかもしれない。

■今日のBGM・・・「トノバン」見てきた。このアルバムは学生時代大きなインパクトがあった。