ショッピングモールにはRSC(リージョナルSC)CSC(コミュニティSC)NSC(ネイバーフッドSC)があるとされ、規模、商圏で区分されている。ここで言うショッピングモールとはRSCとして理解してほしい。RSCとは定義では4万㎡以上、25㎞商圏となっている。GMS,SMを核としたモールだが、主なテナントはほとんど類似している。衣料では、ユニクロ、GU、グローバルワーク、ライトオン、雑貨の無印、ニトリ、靴のABCマート、大型家電、シネコンなど。ファミリー顧客をターゲットにしているから当然似てくる。
最寄り駅(武蔵浦和駅)15Km圏内に、8か所ある。簡単にまとめてみる。
・イオンモール北戸田 距離3.3Km規模4.4万㎡ シネコン、GU,家電なし
・イオンモール川口前川 距離6.3Km規模6.6万㎡ シネコンなし
・コクーンシティ 距離6.7Km規模4.7万㎡ 全てあり
・イオンモール与野 距離8.0Km規模5.2万㎡ シネコン、GU、ニト リ、GWなし
・イオンモール川口 距離8.3Km規模5.9万㎡ GU,ニトリ、GWなし
・イオンモール浦和美園 距離10.7Km規模6.2万㎡ ニトリなし
・ららぽーと富士見 距離11.2Km規模8.0万㎡ 全てあり
・ステラタウン 距離11.2Km規模5.4万㎡ シネコン、ニトリ、GWなし
思いつくだけで8件、さらに規模が小さいがアリオ川口やララガーデン、イオンモール上尾なども15Km圏内にある。距離17.9Kmで越谷レイクタウンもある。
さて、どうやって差別化するのだろうか?上記SCでまずまず成功していると思えるのは、レイクタウンは別とすると、コクーンシティ、ららぽーと富士見、イオンモール浦和美園かと思われるが、イオンモール内、ららぽーと内で突出しているわけではない。
2000年イオンモール川口前川が「ダイアモンドシティキャラ」としてオープン時には上記の競合は全くなく、独占状況であり、日本で指折りのSCだったことを考えると、完全に過多状態になっている。
広域から集客することで成り立つモールが、完全に狭商圏化してきている。当然人口は増えるが今のモールが昔のGMS化しているように思える。1970年から1980年代のGMS出店ラッシュ時と似ている。
大型モールの個性もなくなってきており、わざわざ感は全くなくなっている。まして俗にいう「中流」層が経済的に厳しい状況になってくれば、もっと今後は見えてこない。「上流」層の百貨店(高級品)志向は強まるし、「中流」層も利便性を考えたNSCやSM(スーパーマーケット)に流れていくのは間違いない。現状もショッピングモールもNSCとしての機能が最も多いのではないかと思う。
今後の商業施設、特にショッピングモールの動向は注目していく必要がある。
■今日のBGM
コメントを残す