先日の日経に、丸井グループの青井社長の記事があった。その中に「衣料品の国内市場は金額では1990年の約15兆円から8兆円程度まで半減しているが、数量はほぼ倍増している。」との発言があった。単純に衣料品の単価は4分の1になる。その後のコメントは個人消費の中身が変わってきていて、消費者は意味のあるお金を使いたがっていると続いている。
先日、「着てない服(着られない服?)を捨てるパート1」をやったが、箪笥の肥やしは、ある意味一定のブームを経た商品が多かった。ボトムは、どこのシップスで買ったか思い出せないが、シップスのブランドコラボの商品が多かった。当然サイズが合わないので捨てることになる。カットソーやニットやアウター類はまだ手を出してないが、たくさんの商品を捨てることになりそうだ。現役でなくなり、出張や公式の場もなくなってくると、ほとんど買い物はしないし、買ってもアウトレットか無印、ユニクロになってきている。衣料品への支出は大きく減ってきており、確かに単価も4分の1以下に落ちている。ちなみに数量も半分以下に減ってはいる。
百貨店やファッションビル、路面店が中心の販路も減ってきており、百貨店や路面店は一部のコア客層になり、ファッションビルはなくなってしまっている。郊外モール(RSC)が買い物の場の中心になっている。当然主役はユニクロやGU、アダストリアの各ブランドなどに変化しており、単価は大きくダウンしていると理解していた。具体的にどれくらいの変化があったのか見えにくかったが、私自身もDC時代を経験してきて、さらにそのブームの中心の丸井の社長の発言だったので、実感は大きい。
青井社長は今後について「好きなものにお金を使うメリハリ消費が強まっていく」と結んでいるが、それはいつの時代にもあることで、ピンとくる結論ではなかった。さらに今後百貨店などの大型商業施設は、「店舗はモノを売り買いする拠点から、イベントで人が集まる場へと変わっていく」とも言っている。受け身の発言だ。
昔、西武百貨店が文化を発信し、シードや劇場を作っていったが、それはファッション以外の文化的な「何か」で街に人を集めようとしていた。流通業丸井で培ったクレジットカード中心の金融業で大きくなった会社なのだから、好立地を生かして、イベントで人を集めるだけでなく、「何か」を作り出してほしい。
渋谷やなんばの丸井は悲しい・・・
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