アウトレット棟増床になって初めて見に行った 。レイクタウンは3年くらいぶりかもしれない。

イオンモールの「kaze」とイオンリテールの「mori」、アウトレット棟の3棟あり、商業施設面積24.5万㎡、店舗数710、駐車台数10400台の店舗面積日本No1の商業施設となっている。

何でもあるけど、買いにくく、車、電車共に1時間以内の商圏内にもかかわらず、買い物にはほとんど行かない。所謂、名所的な物件というイメージになる。立ち上げた会社でオープン時から出店していたが、お客様が比較購買するには広すぎて、再来店時に必ずフロアマップをもっていて「場所が覚えられない」と言っていたのが印象的だった。大きすぎてなかなか比較購買しにくいSCだった。

モール(RSC)のことは今まで書いてきたが、これだけ多くのモールができると差別化もしづらくなっている。「シネマ」「家電」など目的で来る大規模なテナントがどれだけあるかだが、近年はそれも「わざわざ」でもない。「百貨店」や「セレクトショップ」で呼ぶにも、やはり買い物環境が違いすぎる。成り立つのは都市部に限られる。そんな中で門真のららぽーとを見て、大都市近郊での成功事例はアウトレット併設かなと感じてはいた。ただやはり大都市に近ければ近いだけプレミアムブランドはリーシングできないし、集められるショップのパワーがどれだけあるかが「わざわざ」のポイントになるかだと感じていた。

今回のアウトレット棟の増床で「わざわざ」は感じない。ただ郊外のアウトレットモールに行くなら十分のラインナップにはなっている。引き続き「ビームス」「ユナイテッドアローズ」「ベイクルーズ」はアウトレット専用ブランドでの展開で、新たに「ノーリーズ」も出店しているがここもアウトレット商品での展開になっている。セレクトショップもアウトレットブランドのショップで出店すれば売れないだろうなと、つくづく感じる。もうそろそろお客様も分かっている。他のテナント揃えでもメジャーの海外ブランドはあまりないが、ノンポリのお客様はつかめている。ただテナントを見ていると、リーシングは厳しかったようで、催事出店が多いようにも感じた。それでもレイクタウンのお客様としての選択肢は広がったと思う

それでも全体を久々に見て回ったが、moriに高知の「ジーンズファクトリー」やkazeに宇都宮の「アーク」などが出店していて、リーシングの努力も見えた。個人的な意見を言わせてもらえば、投資するならアウトレット棟の一部をなくしてでも、湖畔(?)に路面店を作って地方有名セレクトショップを集めたらどうかと思う。環境も営業時間もそこだけ変更して「わざわざ感」を作り出せればイメージもアップするし、その客層も広域から来店する。今のテナントロケーションなら単なるテナントの1つにしか見えてこない。残念に思う。

頑張ってはいるけれど、やはり大きすぎるし、そのランニングコストも大きい。それなりの賃料でリーシングしなければならないし、テナントはその賃料で出店しなければならない。小型店(~50坪)は出店場所がわかりにくければ、完全に埋もれてしまう。実際、催事や空床はあり日本一のSCでも維持するのは大変そうだ。さらにデイリー需要は少ないため、今後もイオンの看板SCとして投資を続けていかざるを得ない。例えば人工湖の周りの環境を整備して観光要素も増やすとか、小売以外の切り口もたくさん必要になってくる。

「色々大変だな」と思いながら1万歩以上歩いたけど、久しぶりに面白かった。

■今日のBGM