イオンの売場などのGMSの売場を見ていて、「何故、売れてないのだろう?」と思っていた。しまむらを見たときに平日でも商品を持ったレジ待ちのお客様がいた。ユニーからドンキに変わって数字は大きく改善した。GMSの売場はきれいで商品も見やすい。何が違っているのだろうか?

売場が広くなりすぎた。今のRSCの核としての位置付けからゾーニングしての結果かもしれない。その結果、効率を考えず品種を増やした結果かもしれない。さらに効率を考えずに指摘された「欠落品種」を足していったからかもしれない。最低限の品種で最高の効率を考えての売場になってないということではないだろうか?

さらに今のGMSの衣料品、服飾品の売場はきちんとしたストアメイキングマニュアルがあり、売場も大きく、比較的通路も広く、カラーフォーメーションに基づいた売り場づくりがされている。逆に商品がばらつき、商品密度が薄くなっている。百貨店に近いVMDを展開しても単価はそこまで上がらず、効率も上がっていないのではないか?

昔と違って、細かい売場区分がなくなっているようで、スタッフの姿も見えず、会計も集合レジになっている。いつごろから部門レジはなくなったのだろうか?おそらく1人1人の守備範囲が広くなり、それだけ業務の幅が広がり、販売にかける時間は大幅に減っているような気がする。百貨店型を模索しながら販売員がいない。そのためか、派遣社員付きのブランドは好調と聞く。

衣料品をセルフでレジにすぐ持っていく値段はいくらぐらいだろうか?3000~4000円くらいになっているのではないだろうか。プライスラインはどれぐらいの幅で、どのプライスゾーンを打ち出しているのだろう。ユニクロに劣らない商品開発もしており、企業商品のレベルも高い。ただやはりボリューム感やプライス訴求で完全に負けている。単品を売りこなそうとしていない。着装感を打ち出してコーディネイトで売っていこうとしている。

いらない商品を省き、売りたい商品のボリュームを持たせ、値段を訴求する売り場にする。まず担当者が考えるミニマムの基本品揃えに戻るべきではないか?そこに必要なものが出てきて初めて品目(アイテム)を増やしていく。

ユニクロの単品量販訴求とボリューム感。買いやすい値段への追求。しまむらのローコストで「売れる商品を売れる値段」でのわかりやすい売り場。お客様に支持されている売場が正しいということを再認識する必要がある。

しまむらを見て以来考えさせられ続けている。

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