17ページ目 (17ページ中)

食品を買いに行く回数が増えた

 定職がなくなったこともあり、買い物の付き添いで食品売り場に行く回数が増えた。車で行くのでほとんど近隣のイオン(イオンモール北戸田店)だが、駅前のマルエツにもたまに行く。

 20日、30日はほぼ皆勤で、「ヤクルト1000」がある11時までには行く。(「ヤクルト1000」は本当に少なく、買えない。)

 食品売り場は好きだ。25年位前マイカル在職時、食品併設店舗の店長を2年ほど経験し、自分なりには勉強もした。ずっとファッションに従事してきて、着任前は非食品のティーンズヤングターゲットの店の店長であり、戸惑いは大変大きかった。その店の食品の売り上げは大きく(年間40億以上あった)、店全体の数字にも大きくかかわるので、前向きに取り組んだつもりだった。

 当時は買い物かご1つで5000円(買い上げ価格)と言われていたように思う。ところが今は7000円~8000円くらいになっている。デイリー性の高い食品が大きく値段が上がっている。テレビでよく報道される卵の値段も1パック最安値で238円だったと思う。必需品の値段が大幅に上がっている。

 そのせいかどうかわからないが、日曜の午前中よりも「20日、30日」のほうがお客様は多いような気がする。「5%オフ」の効き目は大きい。(昔は食品で「全品~%オフ」は考えられなかった。)少し値段が高くなる対面式販売(惣菜など)にはほとんどお客様はいない。お客様が「値段」を意識しているのは間違いない。

 「お客様の2極化」が進んで、今までのコアターゲットの中間層が減少していく中、食品戦略を含めたGMSの先行きは非常に暗い。(同様にモール戦略も先行きは暗いが・・・)

今日のBGM

ふかや花園アウトレットモール

 先月「アウトレットバーゲン」のCMを見て行ってきた。

 いろんな商業施設にも、アウトレットにも足を運んだことがある。このアウトレットモールはもともと「チェルシー」の流れを持つ三菱地所が開発運営しているモールで、他のアウトレット(三井やイオンなど)よりショップMDのグレード感は高い。プレミアムアウトレットとうたっている。私自身もアウトレットモールでは一番信頼性が高いと思っている。20年位前出店依頼をしに行ったときは「日本にはそんなに出店の余地はない」と言っていたが・・・

 感じたことを,以下に述べる。

1.プレミアムブランドが少なすぎる。

 女性客を呼び込むべく服飾系のプレミアムブランドが少なすぎる。

2.もう日本のセレクトショップのアウトレットには全く魅力がない。

 「UA」「ビームス」「ベイクルーズ」も商品の魅力は全くなく、お客様にもアウトレット用の商品と完全に理解されている。集客があれば当然そのお客様向けの商品を作るのは普通のことだが、あまりにも多すぎる。「ビームスハート」「アデイインザライフ」などアウトレットMD商品に魅力はなく、「ユニクロ」や「無印」で十分対応できる。昔はセレクトアウトレットに「ソブリン」や「ディストリクト」もあって探す楽しみがあった。

3.店舗数が他のアウトレットに比べて圧倒的に少ない。

 コロナで小売業が疲弊しているときのテナントリーシングであり、さらに首都圏近郊ということもあり集まりにくかったのではないか?プレミアムアウトレットでも「御殿場」は293店、「りんくう」は270店「三田」220店、近隣の「佐野」でも180店ある。それに比べて137店は完全に見劣りする。第2期、第3期を見据えての店舗数だと思うが・・・

4.打ち出しは「買い物+環境」。

 当然そうなるが、ショッピングに魅力がなければ、再来店は難しそうな気がする。

 ということで、ショッパーを持ったお客様は少なく、買い物には少し残念なモールのような気がする。個人的には30年以上好きな「ストーンアイランド」があってうれしかったが、完全に売れ筋の色欠けだらけできびしそうだった。

 少し不満だったので、足を伸ばして「佐野プレミアムアウトレット」に向かった。車で1時間ちょっとで着く。(完全に商圏がかぶっていると思うが・・・)         さすがに認知されているだけあって、お客様はふかやの倍ぐらいおり、ショッパーを持った目的客も多い。

 「グッチ」や「ボッテガ」「フェラガモ」などには女性客が多く、すごい賑わいだった。売れ筋の色は少なく、「グッチ」では値引きしないコーナーもきちんと作ってあった。それでも買う意欲のあるお客様は多く、売れているように感じた。完全にお客様の2極化は進んでいると感じる。(中流の減少)

 他のショップもぶらぶら見たが、アウトレットに来て「この値段?」という商品も多く、メーカーの思いも感じた。つまりアウトレットは「処分する場所」ではなく「売上、利益を稼ぐ場所」になっているのではないかということだ。おそらくこの時期どこのSCや地方百貨店より集客があり、「買う気」のあるお客様が集まっていれば当然そう考える。ま、祭りで、高い「たこ焼き」や「お好み焼き」が売れるのと一緒の理屈だが、今後それがいつまで通用するかも疑問だ。

 久々に強行軍だったけど、面白かった。ちなみに買ったのはインポートブランドの色、サイズ切れの残りの1着70%オフの商品1点だけでした。・・・「いやな客」。

                      ■今日のBGM                                                                

22

 22才で大学を卒業し、働き始めた。最後の学園紛争で4年間試験はなかった。当然遊んでばかりで、就職口もなく、比較的簡単に入社できた流通業(株式会社ニチイ)に入社した。まったくその業界に思い入れもなく、目標もなかった。ちなみに入社日は1980年4月2日。ちょうど44年前の今日。

 44才でマイカルを退社した。今になって思えばいろんな経験をさせてもらった。この時「22」という数字を意識した。

 誘われて、商業施設の管理をする(今でいうPM事業)会社に入社し、コンサルなども経験した。その会社でファッションブランドの販売代行や、小売業(リテイル)を立ち上げた。

 その後、小売業をその会社から引き継ぎ、個人で会社を立ち上げた。大手小売業で学んだことを実践し、ピークでは27店舗の店を持ち、順調に会社経営をしてきた。         

 3年前のコロナで流れは一変し。去年会社の株式を譲渡した。いろんな整理がやっと終わって、今は立ち止まっている。

 今月で66才になる。「22」を意識していたので、このタイミングは当然想定していた。ただ何をやるにも臆病になる。否定ばかりしてしまう。

 大学入試のころは「楽に」生きたくて文学部ばかり受験しようとした。たまたま当時の彼女(?)が「文学部入試の次の日が商学部だから一緒に受けよう。」と誘ってきたので受験し、そこしか受からなかった。「流通へ行け」ということだったかもしれない。

 44年やってきた「流通(リテイル)」「ファッション」について「思うこと」を気が向くままに書いていこうと思っている。

Newer posts »