書類を整理していたら、昔のあるSCからのミステリーショッパーの報告書が出てきた。いつもこの報告書を見て不愉快に思っていたので、この件について書こうと思う。
ミステリーショッパーとはショップの接客度やクリンネスなどを調査する手法で、いわゆる「覆面調査」である。検査官がお客様のふりをして入店し、従業員の対応などを調査する。主に接客面の対応で各店の状況をレポートし、採点する。SCにはその得点で順位付けをして報告し、改善を促す。
常々この報告には疑問を持っていた。昔マイカルではこの点数が低いと店長には厳重注意があり、降格の1つの要素にもなった。ある店の点数が低く店長に厳重注意するように言われたこともある。その時の事例は「店内に大きな音のBGMで従業員は接客せず品出しや商品整理をしている。」という内容だった。昔のギャル系のショップで40代の調査員には接客はしないだろうし、若めの検査官?からは「働いているスタッフは楽しそうだった・・」旨の報告もあった。果たしてどちらが正しいのか?
今まで運営していたショップでは、理想はセルフで売っていくことだと言ってきた。そのためにプライス訴求や演出やレイアウトに気を使ってきた。当然のように明るく挨拶を行い、気持ち良い接客はするべきだとは思うし、それを含めた行動規範は作った。ただあくまでも仕事の優先度を考えて接客をするべきで、迷っていそうなお客様や商品を探しているお客様には声がけすることを優先事項として行動するようにも言ってきた。
言いがかりをつければ「調査だけして、買わない客」の調査員には接客せずにいることが正解だとも思う。自店を分類も「セルフ販売」にしてほしいと言っていたが、そうなったためしがない。「ブランドショップ」や「高年齢者向けのファッション店」と一緒の評価は必要ないといつも書いて報告書を返却していた。(会社確認印とコメントを入れて報告書は送付させられる。)
このごろSCの担当者を売場で見かけなくなったと書いたが、売り場を巡回していれば店の状況はわかるはずだし、経費を使ってミステリーショッパーをする必要もない。その経費はもっと使うべきことに使ったほうがいい。
SCを運営するスタッフが、もっと店内を巡回すれば必要ない経費だと思うのだが・・・報告事項が多くデスクワークが増えたのだろうな。
今日のBGM