35度以上の暑さはいつからだろうか?季節が完全に変わってきた感がある。
商売をやっていくと、予算は必ず作成する。土日の増減はあるものの月度指数を想定して売上予算は作成していた。20年~30年以上前は売上構成比が高い月は12月、1月、7月、3月、4月の順だったように思う。逆に厳しかった月は2月、8月、10月、6月だった。バーゲンが早まったことにより6月が上がってきて、夏休みの8月も5~6位の構成比の高い月に変わってきている。逆に秋の立ち上がり期の9月、冬の立ち上がり期11月の落ち込みが大きい。
やはり、季節の変化が一番大きな要因ではないだろうか?昔は四季がはっきりしており、春夏秋冬毎に商品が変わり、その時期に合わせた演出もしていた。春色、秋色があり色の変化で季節も感じた。ジャケットも背抜き、総裏で季節感が変わった。その流れが季節変化で、春、秋が短くなり、若干の色の変化はあるが2シーズンになった感が強い。ファッションに細かな変化を気にしなくなってきた。
さらに、バーゲンの在り方も大きく変化している。過去年2回のバーゲンでは春物、秋物は50%オフスタート、夏物、冬物は30%オフスタートだった。ブランド全盛期には人気ブランドはバーゲン初日の午前中に商品はなくなっていた。その他のブランドも2週間くらいで、売場の季節は変わっていた。当然7月、1月のバーゲンパワーは大きかった。あれだけバーゲンのスタート日を小売各社横並びでチェックしていたのに、7月、1月以降のスタート日を、いつの間にか6月、12月に前倒ししてしまった。伊勢丹でさえ今年の夏は6月スタートになっている。これだけ温暖化が進んでいるのだから、夏のバーゲンの前倒しは不思議な現象だ。賞与も7月なのだから、6月バーゲンの根拠が見えない。売上競争になっているとしか思えない。もうバーゲンに根拠はない。
ファッションからデイリー性のある実用着に変わってきた。それに呼応してユニクロのように「いつでもお買い得」なショップが増えていったように思う。さらに「いつも割引」しているショップも多くなってきた。逆にプレミアムブランドはセールのウエイトを下げてきている。アウトレットの増加でイメージが下がってきているブランドが多いとの指摘もあった。事実、そのせいで厳しくなってきているブランドもあるとのニュースもある。2極化はどんどん進んでいる。
「ファッションが好きで買いに行く」お客様への商売は減ってきており、ファッションの流れでの商売は、形骸化している。バーゲンも本来の意図から外れてきており、単純に販促の1つになっている。さらにアウトレットの増加や、インバウンド需要の拡大もあり、季節指数もどんどん変化していく。数字の先を読むのも難しくなってくる。
それにしても、この暑さでは、買い物に行く気力もなくなると思うが・・・
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