テレビでは年金受給者が、生活苦で安いスーパーを選んで買い物している様子を放送していたり、エアコンなどの節約場面が多く放送されるが、はたしてそれが本当の姿なのだろうか?周りを見ていても、そこまで厳しさを話す友人はいない。
現状の年金受給者の平均年齢は厚生年金が73才、国民年金が75才となっており、平均受給額夫婦2名(夫が会社員、妻が専業主婦)で月額22~23万となっている(アクサ生命資料)。その平均的な世帯の金融資産は平均値が60代1862万円、70代1758万円(三菱UFJ信託銀行資料)であり、さらに所有土地建物が1200万~1500万(税金上の評価額)で持家比率も91.7%(七十七銀行資料)と高い。これをどう見るかだ。
年金受給者で、年齢を重ねて常々思っていることだが、着る服がなくなってきている。ずっとカジュアルで過ごしてきたので、オフィシャルな装いがない。ジャケットやパンツ、靴はとりあえずそろえたが、必要ないかもしれないのでバリエーションはない。カジュアルも少し若作りの着るものが多くて(例えば夏はほとんどショートパンツ、ジーンズ)、実年代とのギャップが出てきている。逆にスーツ族だった人たちはカジュアルのバリエーションが少ないのではないだろうか。
そこで何か買いに行くのだが、「ユニクロ」や「無印良品」でいいのかと思ってしまう。散歩にはいいが、ちょっとした外出や旅行にはそれでいいの?となってしまう。でもそこまで高い商品も買えない。となるとなかなか買う場所はない。アウトレットにもよく行くが、やはりデザインが若くなっており、なかなかしっくりこない。
昔「無印良品」が頑張っていた100双のシャツやシェットランドセーター、本格デニムなどをあの当時の値段で探せないかと考えてしまう。現状の「無印良品」はどんどん売場が大きくなっていっているがファッションはボリュームゾーンの単品量販型になっており、ことメンズで言うと商品も「ユニクロ」と被る。売場を別展開にして昔の無印良品が貫いていた商品へこだわりを集めたコーナーを作れないものだろうか?その売場だけ内装面にも少しコストはかければ十分差別化はできるし、値段志向に走るより感度は上がる。もともとのコンセプト回帰にもなる。
百貨店で金をかけるほどでもなく、「ユニクロ」や今の「無印良品」の商品では満足していない層はかなり多いように思う。かつてセレクトショップでスーツを買っていた客層は、まだセレクトショップで買っているのだろうか?当然大幅に減っているだろう。そこを狙う企業は出てこないのだろうか?
再度データを拾ってみる。今のヤング層10~20代の人口構成比は17.5%で10年後には15.8%までダウンする。10~30代にしても27.8%から24.6%と3.2%のダウンとなっている。これが60才以上の構成比は35.5%から37.1%と上がり、50代を加えると51.7%から55.8%と4.1%も上昇する。ちなみに2025年度中に50代以上の構成比は51.7%と50%を超える。まちがいなくヤングターゲットより狙うべきターゲット客層になる。
ただ、いろんな店を見てもそのターゲットを狙っている店は少ない。そういう狙いの店もあるが、あくまでも若返り志向を大きなテーマに捉えている。単純に、在庫負担を減らすことも想定しての脇ゴムのパンツにはどうも抵抗があるし、デザインも若返り志向が強い。前述したが、大型化している「無印良品」や大型化と客層の拡大を狙っている「グローバルワーク」にそんなコーナーは作れないだろうか?
自分でも金とパワーがあればやってみたいが… うまくはまると案外成功するかもしれない。
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