日経新聞によると商業リートは割安感があるとのことである。

商業施設が金融資産になり、その収益をもとに売買される状況になりつつある。小売業が持っている商業施設はなかなか売買対象にはならないが、独立系のSCなどはオーナーがどんどん変わってきている。さらに短期間で収益を上げて売り抜けてしまいたいというニーズが強くなっている。

もともとSCはNSCやCSC,RSCの区分はあるもののエリアに根付いて商売をするところだ。利便性やファンを広げるためにいろんな施策を講じる。当然長期的なビジョンに基づいて大型のリニュアルも実施する。これが金融資産になると非常にやりにくくなる。

商業に従事する人間と、金融に従事する人間は全く違う人種だと思う。

例えば人気のショップを導入するには、ある程度そのショップの意見を取り入れなければならないことが多い。賃料を想定より安くするとか、内装の負担を減らす(内装費の協力をする)など、ショップを入れるためにすべきことを考えて検討していく。

商業側は、そのショップで大きく稼げなくても、導入する影響力での集客のアップやストアロイヤリティのアップを想定していく。当然金融側は見えない収益は認めない。さらにそこまでの大きな投資は、リスクを考えるとしたくない。部分的な小さな投資で短期的に収益をアップさせ、少しでも高く売り抜けたい。

運営経費も当然のように見直される。コストカットが収益アップにつながるもっとも簡単な方法だからだ。

以前在籍したPM会社では、いろんな商談をしたが、先方は「不動産+金融」のイメージが強く全く話がかみ合わなかった。話がまとまっても、主導権は当然のことながら先方にあり、完全に「請負業者」になったような気がした。実際そうなのだが。

今後は厳しいSCが多く出てくる。「ババ抜き」感覚になりそうな気もする。できるだけ小売業者に寄り添って、地元の期待に応えられる商業施設に向かっていってほしい。

難しいかな・・・

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