円安による物価高騰を受けて、消費者は完全に2極に分かれてしまった。値段志向とブランド志向の2極になりつつある。中間層はどんどんいなくなっている。「洋服に金をかける人」と「かけない人」がはっきりと分かれてきた。「食べるもの」は絶対必要で、「電気や水道やガス」は生活する上に必要で、「着る物」は変じゃなければいいという流れになってきている。 「ユニクロ」に行けばほぼ何でもそれなりの商品はある。値段も商品も納得できる。売り場もわかりやすく、明るく、商品量も申し分ない。単品集積で買いやすい。少し着想感や若干のトレンド感が欲しいなら「グローバルワーク」で十分対応できる。

それではその他の洋服屋はどうなっていくのか?ラグジュアリーブランド以外はどう残っていくのか?

まず個人が数店舗程度を運営していくのは問題ない。ただモールや駅ビルは今後当然賃料の高騰は避けられず、インショップでの運営は難しくなるのではないかと思う。賃料の高騰に合わせた利益率を上げていくことができるのか?特に「買い」の要素が高い仕入れをしていると出店コストに間違いなくついていけなくなる。その店に合うイメージと相応の賃料での路面店等出店が望ましいと思う。

数十店舗以上のチェーン店は、個性を打ち出せない以上存続は難しい。一昔前、オンワードやイトキンやワールドなど大手アパレルがやっていた店はもうすでにない。どんどん拡大したストライプインターナショナルもタイムサービスもやらなくなったらもういらない。前述したアダストリアがユニクロとは違う角度で残っていくぐらいだと思う。

セレクト系はどうなのか?アローズもビームスも、シップスもベイクルーズも、お客様はユニクロやアダストリアで買わない層が普通の服を買いに行っているだけ。特にアウトレットはひどいMDになっている。しいて言えば「トゥモローランド」が流れに振り回されずにマーペースっぽく見える。セレクト系大手は大都市ターミナル、ファッションビル系でやっと存続できるという流れのように思う。

その他セレクト系のショップはどうか?モールの中にもジーンズショップ出身のセレクト(bshop系)が入っているが、セレクトの利益率を考えると賃料が上がると継続は難しくなる。モールでは貴重なショップだが、経済条件で折り合えるか?その他の地方のセレクトは今までのように固定客が戻ってくるかどうか。ただやはり固定客商売は年月を経るごとに年齢層が高くなってくるので、新しい層が開拓できるかがポイントになる。

何か新しいトレンドが出てこないと現状の洋服屋の流れは変わらない。

さらに、デベロッパーがある程度ファッションリーダーとして必要な店に、どれだけ条件の緩和をできるかどうかがポイントのように思う。商業施設がファンド物件やリート物件になっている現状、それは大変厳しい状況にある。

新しい流れの店や、入ってみたい店が増えなければ、商業施設も変わらないと思うのだが・・・

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